[尾下研究室][研究テーマ] | [English] |
本研究では、直感的かつインタラクティブに仮想人間の動作をコントロールできるような、新しいインターフェースを提案する。本インターフェースでは、ユーザがペンやマウスを用いて画面上に1本のストロークを描画すると、そのストロークに応じて仮想人間がさまざまな動作を行う。
ストロークの重要な特徴として、開始点と終了点を持つ、ということがある。すなわち、1本のストロークを描画することによって、ユーザは、ある動作の「起点」と「終点」を指定することができる。指定された2つの対象に基づいて、システムが適切な動作を選択することができる。例えば、キャラクタの足からボールへのストロークが描画されると、キャラクタはそのボールを蹴る。ある小物からキャラクタの手へストロークが描画されると、キャラクタはその小物を取る。キャラクタの足から地面上のある点へストロークが描画されると、キャラクタは指定された点まで歩行する。
本論文では、このようなインターフェースを設計するための指針として、シーンにあるオブジェクトを複数の種類に分類し、各種類同士の組み合わせによって動作の種類を定義する。本論文ではまた、開発システムや動作生成手法の詳細についても説明する。最後に、実験結果として、既存のマウスベースのインターフェースとの比較結果を示し、本インターフェースの有効性について議論する。
本インターフェースは、物を掴んだり操作したりといった、周囲にある物体とのインタラクションを含む、仮想人間のさまざまな動作の操作が必要とされるアプリケーションに適していると考えられる。また、特に、Nintendo DS や TabletPC などのペン入力機器を備えたゲーム機・コンピュータ上での利用が期待される。
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ストロークに応じたさまざまな動作の例。上が描画ストローク、下が生成動作。(a) パンチ、(b) 取る、(c) 飲む、(d) 歩行、(e) 置く、(f) キック、(g) ジェスチャ、(g) 方向転換。 |